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1から分かる!初心者コース ファンの基礎知識

  • ファン解決事例
7時間目 装置の通風抵抗

これまでファンの特性について学んできましたが,7時間目ではファンを搭載する装置側の通風抵抗についてお話します。
装置の電源容量(A)を決めるときには,装置の電気抵抗(Ω)が判断基準となります。同じ原理で,ファンを選定するときも装置の「通風抵抗」を判断基準としています。

通風抵抗とは

「通風抵抗」は装置内の空気の流れにくさのことで,「システムインピーダンス」とも言われます。搭載するファンを変えても装置に配置された部品の位置や数量が変わらない限り,通風抵抗はほとんど変わりません。
一般的に通風抵抗は風量の2乗に比例する2次曲線で近似することができます。2次曲線の傾向としては,通風抵抗が低い(空気が流れやすい)場合は曲線がX軸方向に傾き,通風抵抗が高い(空気が流れにくい)場合はY軸方向に傾きます。

図1:通風抵抗と装置内実装密度の関係

図2:通風抵抗と風量 - 静圧特性

装置の「通風抵抗」とファンの「風量-静圧特性」が交差するポイントを知ることで,そのファンが装置に適しているか判断できます。この交差点をファンの「動作点」と呼び,動作点上の風量をファンの「動作風量」と呼んでいます。

通風抵抗の測定方法

通風抵抗は計算式から求めることもできますが,計算式の場合はファンの動作風量を測る必要があるため,いずれにしても計測器が必要になります。一般的に精度の高いファンの特性の評価にはマルチノズルダブルチャンバー測定方式の計測器を用います。
この測定方式は図のチャンバーAとBに発生する圧力差をもとにノズル断面の風速に換算し,この風速にノズルの断面積をかけた値を風量とします。測定物の風量帯に合わせて開口の異なるノズルを選択することで,幅広い風量帯で精度の高い測定ができます。

図3:マルチノズルダブルチャンバー装置

一般的にダブルチャンバー測定装置は装置本体のサイズが大型で設置型の据え置きタイプが多いため,測定したい装置をダブルチャンバー測定装置の設置場所に運ぶ必要があります。

しかし,測定装置には可搬式の計測器もあります。それは当社が開発した「エアフローテスター」です。こちらは同じマルチノズルダブルチャンバー測定方式なので,手軽に精度の高い通風抵抗や動作風量が測定できます。このエアフローテスターで通風抵抗を測定することで熱対策を考慮した筐体を効率的に設計することができます。

通風抵抗の測定方法 表

>>エアフローテスターのソリューションページ

(更新日:2018/6/28)

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