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山洋電気の歩みと技術革新(23) ―

変化を創り出す技術―パワーシステム

当社は,重要な機器を停電から守る製品,無停電電源装置(以下UPS)を製造しています。
今回は,リチウムイオン電池を搭載したUPSを開発したことによってより高い安全性を実現した「SANUPS N11B-Li」を紹介します。

屋外用UPS「SANUPS N11B-Li」シリーズ

近年,交通信号機や監視カメラなど,屋外に設置される設備に対する電源のバックアップの需要が増えているなか,当社は屋外でも使用できる「SANUPS N11B-Li」シリーズを開発しました。UPS本体とリチウムイオン電池を防塵・防水の保護等級IP65の筐体に格納し,常時商用給電方式を採用することで,高効率を実現しました。これにより屋外環境でも設置でき,さらにランニングコストを低減し省エネルギーにも貢献します。

リチウムイオン電池搭載のUPSの特長

鉛蓄電池搭載のUPSは約5年ごとにバッテリ交換作業をおこなう必要があります。それに対し,リチウムイオン電池の期待寿命はUPS本体と同じ10年であるため,バッテリの交換作業が不要となり,メンテナンス費用を低減できます。また,使用温度範囲も最大−20℃〜+50℃に拡大することができ,設置できる環境が大幅に広がりました。
さらに,リチウムイオン電池は鉛蓄電池と比較して,エネルギー密度が高いため,UPSの小型・軽量化を実現できます。それによりUPSが占有するスペースを従来品より小さくできるため,設置場所の省スペース化に貢献できます。

装置内レイアウトの最適設計

「SANUPS N11B-Li」シリーズは保護等級IP65の構造を実現したため,屋外でも設置できます。
設計時には,熱流体解析シミュレーションにより熱の流れを検証することで防水性能を高めつつ,熱を効果的に循環させて筐体全体を使って外部に放出できるように,構造およびレイアウトの最適設計をおこないました。
これにより,保護等級IP65の筐体を実現しながら,一部に熱が集中することにより起こるUPSの性能・信頼性の低下を防ぎ,屋外に設置できる信頼性の高いUPSの製品化を実現しました。

これらの製品と技術により,従来のUPSではできなかった厳しい環境下での機器のバックアップが可能になり,UPSの活躍の場が広がりました。山洋電気は今後もUPSの用途を広げ,市場に大きな変化を創る技術を追求し,お客さまに新たな価値を提供する製品を開発していきます。

  1. ※保護等級(IP コード)は,IEC(国際電気標準会議)60529「DEGREES OF PROTECTION PROVIDED BY ENCLOSURES (IP Code)」で規定されています。(IEC 60529:2001)
  2. IP65:粉塵が内部に侵入しない。あらゆる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない。

SANUPS N11B-Li

「SANUPS N11B-Li」(3kVA)の熱流体解析モデル

“創造力”を高める「山洋電気の製品技術」
現場の「困った」を解決に導く,山洋電気の技術革新!
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